あの日の事はよく覚えています。分厚い雲が空を覆い小雨もパラパラと。
肌寒い中、国内外のテレビカメラにまじりシャッターチャンスをうかがっていました。
生放送中での生中継の実況を託されたレポーター、その瞬間を逃さぬよう瞬きもせず重厚なカメラを担ぎ構えるキャメラマン。
その周りを囲むように私たち日本国民、それと外国からの観光客達、浮かれる者は一人もいなかった。
独特な緊張感と張り詰めた空気、神秘的かつ不思議な光景。
おそらく誰しもが驚愕したに違いない。
私の中でなんちゃってジャーナリストの血が騒ぎ出しとにかくシャッターを切った。
スマホです。
シャッター音が「ピロリロリーン」です。
見たかった光景、記録に残せた安堵感を胸に有楽町を抜け晴海通りを歩いた。
時代の移り変わりと元号が変わる重みを噛みしめながら、築地川銀座公園でシガレットに火を着け行き交う車と人の流れをいつまでも凝視した。
平成と令和の時空空間の狭間で見た光景。
僕の中でハッキリとメロディが流れた。
タイトルは「warsaw」
この数日後、令和元年の幕開けを迎える事になる。